T32エクストレイルは、広めのラゲッジスペースやフルフラット化のしやすさ、防水仕様の機能性など、車中泊に適した特徴を多く備えたSUVとして高く評価されています。
本記事では、T32エクストレイルの車中泊が快適といわれる理由や、実際にどのようなレイアウトで過ごせるのかを詳しく解説します。
また、快適に眠るためのアイテム選びや注意点、さらに競合SUVとの比較や中古で購入する際のチェックポイントまで、車中泊を検討するユーザーに役立つ情報を総合的にまとめました。
T32エクストレイルでの車中泊をより快適にしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
T32エクストレイルとは何か
T32エクストレイルは、日産が2013年から2020年頃まで販売した3代目エクストレイルで、クロスオーバーSUVとして高い人気を誇ります。
都会的なデザインと実用性を両立し、アウトドア用途にも適した走破性を備えている点が特徴です。
特に防水仕様のラゲッジや広い荷室空間は車中泊との相性が良く、多くのユーザーから「車中泊向きSUV」として評価されています。
また、ガソリン車とハイブリッド車の両方がラインナップされ、使用シーンに合わせて選べる点も魅力です。
T32型の特徴と搭載機能
T32型は、従来のスクエアなデザインから一新し、流線形のスタイリッシュなボディを採用しました。
車内には防水加工が施されたシートやラゲッジ、フラットで使いやすい荷室、上位グレードではアラウンドビューモニターなど実用的な装備が充実しています。
また、4WDモデルには「ALL MODE 4×4-i」が採用され、雪道や悪路での安定した走行が可能です。
さらに、先進運転支援のプロパイロット装備モデルもあり、長距離移動時の疲労軽減に大きく貢献します。
こうした特徴が、車中泊を含むアウトドア用途に適したSUVとして支持される理由になっています。
発売時期とグレード展開
T32エクストレイルは2013年に登場し、その後マイナーチェンジを経て改良が続けられました。
グレードはS・X・20Xiなどが中心で、上位グレードにはプロパイロットやLEDヘッドライト、パワーバックドアなど快適装備が充実しています。
ハイブリッドモデルも展開され、静粛性と低燃費を重視するユーザーに人気があります。
車中泊を視野に入れる場合は、荷室の使い勝手や電源装備など、グレードによる違いもチェックしておくと快適性が向上します。
T31・T33との違い
T31は角ばったオフロード色の強いデザインが特徴で、T32はデザイン性と快適性を高めたモデルです。
T33は最新世代として室内空間や機能がさらに進化していますが、T32は中古価格とのバランスが良く、車中泊のベース車として依然高い人気を誇ります。
特にT32はフラットにしやすい荷室設計や防水ラゲッジなど、実用性に優れたポイントが多いのが特徴です。
T32エクストレイルが車中泊に向いている理由
T32エクストレイルが車中泊ユーザーから高く評価されている理由は、フルフラット化のしやすさと荷室の広さ、防水仕様などアウトドアに最適な機能が揃っているためです。
特に後席を倒した際の段差が少なく、マットを敷けば快適なベッドスペースが作れます。
さらに静粛性にも優れているため、車内で落ち着いて休める環境が整っています。
ガソリン・ハイブリッド・4WDなど、目的に合わせてモデルを選べる点も魅力となっています。
フルフラット化のしやすさ
T32エクストレイルの特徴として、後席を前に倒すことでほぼ完全なフルフラット空間を作れる点が挙げられます。
段差が小さく、睡眠スペースとして使う際も簡単にマットを置くだけで快適な状態を作れるのが大きなメリットです。
特に車中泊をメインに考える場合、このフラット性能は旅の快適性を大きく左右します。
荷室の広さと相まって、ソロはもちろん2人でも十分に寝られるスペースを確保できます。
防水ラゲッジや樹脂トレイの利便性
ラゲッジ部分には防水仕様が施されており、濡れたアウトドア用品や汚れた荷物を置いても気にならないのがT32の魅力です。
樹脂トレイは清掃がしやすく、キャンプやアウトドア帰りでも車内を清潔に保てます。
車中泊では寝具や収納アイテムを頻繁に出し入れしますが、防水・防汚設計のおかげでストレスを感じません。
アウトドア用途を意識した設計が、車中泊との相性の良さに繋がっています。
広さと荷室容量の実用性
T32エクストレイルは全長と車幅がバランスよく設計されており、荷室床面もフラットなので積載性が高いSUVです。
寝るスペースと荷物スペースの両方を確保しやすく、長期の車中泊でも余裕のある空間が確保できます。
リアゲートの開口も広く、大型コンテナやキャンプ用品の出し入れもスムーズです。
こうした広さのメリットが、快適な車中泊空間の構築を支えています。
プロパイロットなど長距離移動の快適装備
T32後期ではプロパイロットが採用され、高速道路での移動が非常に快適になりました。
車中泊旅では移動距離が長くなりがちですが、走行支援機能が充実していることで疲労を大幅に軽減できます。
シートの座り心地も良く、運転のストレスが少ないため、目的地に到着してから快適に休息できるのもポイントです。
旅の自由度を高めてくれる装備が整っていることも、T32の魅力の一つです。
T32エクストレイルで快適に寝るための準備
T32エクストレイルで車中泊を快適に行うためには、寝具や温度管理、プライバシー確保など、いくつかのポイントをしっかりと押さえておくことが大切です。
とくに後席を倒した状態での睡眠環境は、マット選びによって大きく左右されます。
また、夏と冬では車内温度の管理方法が異なるため、季節に応じた装備が必要です。
さらに、車外の視線を遮断する対策を講じることで、安心して眠るための空間を確保できます。
おすすめの車中泊マット・敷き方
T32の後席を倒すとほぼフラットな状態になりますが、わずかな段差が気になる場合は専用マットやインフレータブルマットの併用が効果的です。
特に厚さ5〜8cm程度のマットであれば、底付き感を抑えて快適に就寝できます。
敷き方としては、荷室側から順に隙間なく敷き詰めることで寝返りも打ちやすくなり、長時間の睡眠でも身体への負担が少なくなります。
また、枕も車中泊用の高さ調整できるタイプを使用すると、より自然な寝姿勢を保てます。
シートアレンジ方法のポイント
後席を倒すだけでフラット空間は作れますが、前席の位置を適切に調整することでさらに快適なスペースを確保できます。
前席はできるだけ前方にスライドし、リクライニングを立てることで後方の寝るスペースが最大化されます。
また、荷室ボードを外すことで若干の余裕が生まれるため、大柄なユーザーでも快適に就寝できるようになります。
荷物は前席足元やサイドに配置して、睡眠スペースをできるだけ広く取ることが大切です。
プライバシー確保アイテム
車中泊では外部からの視線を遮断するためのサンシェードやカーテンが必須です。
とくにT32エクストレイル専用のシェードは窓にぴったりフィットし、遮光性が高いので快適に過ごせます。
マグネット式のカーテンは着脱が簡単で、換気を行いつつプライバシーも守れる点が便利です。
夜間は内側が明るくなるため、遮光性の高いアイテムを選ぶことで安心して過ごせる環境が整います。
気温対策（夏・冬）の基本装備
夏場の車中泊では、扇風機や網戸、遮熱シェードなどを活用し、車内の温度上昇を抑えることが重要です。
とくにリアゲートに取り付ける網戸は換気に効果的で、虫の侵入も防ぎつつ快適に過ごせます。
冬場は寝袋や毛布、断熱マットなどを併用して底冷えを防ぎましょう。
また、ポータブル電源と小型ヒーターを併用することで、より安定した温度管理が可能となります。
T32エクストレイルの車中泊レイアウト例
T32エクストレイルは荷室が広くフラットにしやすいため、人数や目的に応じて多彩なレイアウトを組むことができます。
ソロでのミニマム構成から、2人でのゆったりレイアウト、ファミリー向けの実用的な配置まで、自由度が高いのが魅力です。
寝るスペースと荷物置き場のバランスを調整することで、快適性が大幅に向上します。
ここでは代表的なレイアウト例を紹介し、快適に過ごすためのポイントを詳しく解説します。
ソロ向けレイアウト
ソロ車中泊では後席を倒して左側または右側に就寝スペースを確保し、反対側を荷物置き場として活用する方法が基本です。
片側に全てを集約することで、出入りがしやすく夜間も動きやすいのがメリットです。
また、小型のテーブルや収納ボックスを併用すると作業スペースを確保しやすく、快適性がアップします。
省スペースで装備をまとめられるため、気軽に車中泊を楽しみたい人におすすめのスタイルです。
夫婦・カップル向けレイアウト
2人で車中泊をする場合は、後席を倒して全面フラットにし、横並びで就寝するスタイルが主流です。
厚めのマットを敷くことで段差を吸収でき、快適に眠ることが可能になります。
荷物は前席にまとめるか、足元に収納ボックスを配置して整理するとスペースが広く使えます。
リラックスできる空間を作るためには、照明やカーテン類を工夫することも重要です。
ファミリー車中泊アレンジ
ファミリーの場合は、荷室を寝るスペースにしつつ、子ども向けの補助スペースを確保するレイアウトが一般的です。
子どもはコンパクトなスペースでも快適に眠れるため、サイド部分やマット配置で工夫できます。
荷物の量が増えるため、収納ボックスや天井ネットを活用し、動線を確保することが重要です。
限られたスペースでも、配置を工夫することで家族全員が快適に過ごせます。
荷物配置のベストバランス
荷物はできるだけ前方にまとめ、後方スペースを睡眠エリアとして確保するのが基本です。
サイドに収納を寄せることで寝返りがしやすくなり、快適に休むことができます。
また、頻繁に使うアイテムは手の届く位置に配置し、夜間の動線を妨げないようにすることが重要です。
コンパクトな収納アイテムを活用することで、限られたスペースを最大限に活用できます。
T32エクストレイル車中泊の注意点
T32エクストレイルで快適に車中泊を楽しむためには、事前に知っておくべき注意点があります。
特に結露や換気、駐車場所の選び方、電源管理などは安全性にも直結する重要なポイントです。
準備不足のまま車中泊を行うと、快適性が損なわれるだけでなく危険に繋がる可能性もあります。
ここでは、T32エクストレイルで意識すべき注意点を詳しく解説します。
結露・換気対策
車中泊で最も悩まされるのが結露です。
車内は密閉されているため、寝ている間に発生する湿気が窓に溜まり、朝には大量の結露が発生することがあります。
これを防ぐには、わずかに窓を開けたり、換気扇や車載ファンを利用して空気を循環させることが重要です。
また、タオルや吸湿シートを常備しておくと、結露の拭き取りが簡単になります。
駐車場所選びの基礎知識
車中泊では、どこに停めるかが非常に重要です。
道の駅は基本的に仮眠は許容されていますが、キャンプ行為は禁止されている場合が多いため、マナーを守ることが必要です。
高速道路のSA・PAは利用しやすいものの、騒音が気になることもあります。
静かに過ごしたい場合はRVパークや車中泊専用施設を利用すると安全で快適に過ごせます。
バッテリー上がりと電源管理
スマホの充電や小型家電を使用する場合、車のバッテリー消費に注意が必要です。
アイドリング状態で長時間電源を使うのは危険なうえ、地域によっては禁止されていることもあります。
安全に電源を確保するにはポータブル電源を活用するのが最適です。
走行中にポータブル電源を充電し、停車中はその電源で家電を動かすことでバッテリー上がりのリスクを防げます。
安全面で気を付けるべきポイント
車中泊中は外部からの視線や不審者への対策が必要です。
シェードやカーテンをしっかり閉め、外から内部が見えない状態をつくりましょう。
また、就寝時は必ずドアロックを行い、防犯ブザーなどを備えておくと安心です。
気温が高すぎる・低すぎる場合も危険が伴うため、無理な環境での車中泊は避けることが大切です。
T32エクストレイルにおすすめの車中泊グッズ
車中泊をより快適にするためには、T32エクストレイルに適したアイテムを揃えることがポイントです。
専用サイズのサンシェードやマット、収納アイテムを活用することで快適性が大きく向上します。
また、電源や照明などの便利グッズも、車中泊の質を高める重要な要素です。
ここでは、T32エクストレイルと相性の良い車中泊グッズを紹介します。
サンシェード・シェード類
車中泊において、サンシェードは必須アイテムです。
特にフロント・リア・サイドウィンドウ用の専用シェードはフィット感が高く、遮光性も抜群です。
マグネット式や吸盤式など取り付け方法もさまざまで、状況に応じて使い分けるとさらに便利になります。
外部から車内を見えにくくすることで、防犯性も高まります。
快適な寝具セット
快適に眠るためには、車中泊用のマットや寝袋、ブランケットが重要です。
インフレータブルマットはコンパクトに収納でき、T32のフルフラット床にもしっかりフィットします。
冬場は極寒対応の寝袋を準備すると、暖かく安定した睡眠を確保できます。
また、枕は高さ調整ができるものを選ぶと体への負担が軽減されます。
収納・整理アイテム
車中泊では荷物が多くなりがちですが、収納アイテムを使うことでスペースを有効活用できます。
天井ネットは衣類や軽い荷物を収納するのに便利で、車内空間を広く保てます。
サイドポケットやコンテナボックスを活用すると、必要なものをすぐに取り出せて快適です。
整然とした車内は、ストレスなく過ごせる車中泊につながります。
ポータブル電源や小型家電
ポータブル電源は車中泊において非常に重要なアイテムです。
スマホや小型冷蔵庫、照明などを安全に使うための電力源として活躍します。
また、小型扇風機や電気毛布を併用すると、季節問わず快適な環境を作れます。
走行中に充電し、停車中に使用することで車のバッテリー上がりを防げます。
T32エクストレイルと競合車の比較
T32エクストレイルの車中泊性能をより深く理解するには、同クラスのSUVと比較することが有効です。
競合車種と比べることで、「T32ならではの強み」と「改善したいポイント」が明確になります。
ここでは代表的な競合SUV3車種と比較し、車中泊における実力を詳しく解説します。
RAV4との車中泊比較
RAV4は荷室幅が広く、シートを倒した際のフラット性でも高い評価を得ています。
一方で、T32は防水ラゲッジや樹脂トレイの存在が大きく、アウトドア帰りでも荷室を汚しにくい利点があります。
また、RAV4はやや車高が高いため出入りに気を使う場面がありますが、T32は乗り降りがしやすい点が実用的です。
静粛性ではT32が優れており、車内で落ち着ける環境を求めるユーザーに向いています。
フォレスターとの車中泊比較
フォレスターは視界が広く、居住性の高さが魅力ですが、荷室の防水性や汚れに強い設計はT32が上回ります。
また、フォレスターはシートがしっかりしているため長距離移動が快適ですが、車中泊で使う際のフラット性ではT32が優勢です。
アウトドアで「濡れ物・汚れ物」を積む頻度が高いユーザーには、T32の使い勝手がより適しています。
アウトランダーとの比較ポイント
アウトランダーはPHEVモデルが存在し、車中泊中でも電源が確保しやすい点が大きな魅力です。
ただし荷室のフラットさや防水設計の有無を比較すると、T32はアウトドア志向のユーザーに適した造りになっています。
電源をポータブル電源で補えるユーザーであれば、T32のほうが総合的に使いやすい場面が多いといえます。
T32エクストレイルの中古購入と車中泊適性
T32エクストレイルを車中泊目的で中古購入する場合、年式や走行距離だけでなく、実際の車中泊に直結する装備の充実度をチェックすることが重要です。
グレードによって装備が大きく変わるため、車中泊との相性に影響します。
また、前オーナーの使用状況や荷室の状態を確認することで、安心して長く使える一台を選びやすくなります。
車中泊視点で見る中古選びのチェックポイント
車中泊目的の場合、まずは荷室の傷み具合をチェックしましょう。
防水ラゲッジは汚れに強いものの、傷が深い場合は使い勝手に影響することがあります。
また、後席のリクライニング機構やシートの連動性がスムーズかどうかも確認が必要です。
車内電源や12Vソケットの位置も車中泊に直結するため、必要な装備が揃っているか確認しましょう。
走行距離・年式・グレードの選び方
T32は前期・後期で装備の違いがあり、プロパイロットなどの先進装備を求めるなら後期型がおすすめです。
走行距離は少ないほうが望ましいですが、メンテナンス履歴がしっかりしていれば10万km前後でも問題なく使用できます。
グレードは20Xiが装備バランスに優れており、車中泊目的のユーザーから人気があります。
おすすめのオプション・装備
車中泊に役立つ純正オプションとして、ラゲッジトレイやLEDルームランプ、USB電源などがあります。
特にラゲッジトレイは汚れに強いため、アウトドア用途では必須ともいえる装備です。
また、パワーバックドアがあれば荷物の出し入れが楽になり、車中泊の快適性が向上します。
まとめ
T32エクストレイルは、広い荷室、フルフラットにしやすいシートアレンジ、防水仕様のラゲッジなど、車中泊に適した特徴を多数備えたSUVです。
レイアウトの自由度も高く、ソロからファミリーまで幅広いスタイルで快適な車中泊を楽しむことができます。
さらに、プロパイロットなどの運転支援機能によって長距離移動も楽になり、車中泊の行動範囲が広がる点も大きな魅力です。
一方で、結露対策や駐車場所の選び方、電源管理など、快適かつ安全に過ごすために押さえておくべきポイントも存在します。
適切なアイテムを揃え、車内環境を整えれば、T32エクストレイルは旅行やアウトドアの強力な相棒となるでしょう。
