軽ワゴンの中で「車中泊仕様」として注目を集めている ダイハツ アトレーワゴン。
日常使いからアウトドアまで幅広く活躍するこの車種は、その荷室スペースの広さやアレンジ性の高さが強みです。
本記事では、アトレーワゴンを車中泊仕様にする際のメリット・デメリット、具体的なレイアウトやカスタム方法、購入時の注意点までを詳しく解説します。
初めての車中泊を検討している方も、さらなる快適性を求める方も、ぜひ参考にしてください。
車種紹介:ダイハツ アトレーワゴンとは?
アトレーワゴンは、ダイハツが展開する軽ワゴンタイプの車で、軽商用車「ハイゼットカーゴ」をベースにした乗用仕様モデルです。
ボディサイズは軽自動車規格に収まりながらも、荷室の広さと居住空間の快適性を両立しているのが特徴です。
スライドドアを採用しており、狭い場所でも乗り降りがしやすく、キャンプや車中泊にも最適なレイアウトが可能です。
また、2021年のフルモデルチェンジ以降は、最新の安全装備「スマートアシスト」を搭載し、長距離ドライブでも安心して使用できます。
軽量化と静粛性も進化しており、走行中の振動やエンジン音が抑えられたことで、夜間の車中泊時にも快適に過ごせるようになりました。
これらの要素が、アトレーワゴンを車中泊愛好者の間で人気の理由にしています。
アトレーワゴンの基本スペックと特徴
アトレーワゴンは、660ccターボエンジンを搭載し、高速道路でも安定した走りを実現します。
駆動方式は2WDと4WDの両方が選択可能で、雪道やキャンプ場などでも安心して走行できます。
車内高は約1.35mと軽ワゴンの中でも広めで、座った状態での着替えや作業も容易です。
後席を倒すことで完全にフラットな荷室を確保でき、ベッドマットを敷くと180cm近い長さの就寝スペースが生まれます。
また、リアゲートが大きく開くため、荷物の出し入れもスムーズです。
USB電源やアクセサリーソケットも備えており、車中泊中のスマホ充電やLED照明の使用にも便利です。
荷室・室内空間のポイント
アトレーワゴンの荷室は、縦長で奥行きがある設計が特徴です。
後席を前方に倒すことでほぼフラットな空間が生まれ、ベッドマットやキャンプ用品を配置しやすくなります。
床面がフラットで段差が少ないため、就寝中に違和感を感じにくく、快適な寝心地を確保できます。
さらに、天井が高いため、頭上スペースに余裕があり、圧迫感を感じにくい点も魅力です。
ただし、完全な水平面を作るためには、市販のベッドキットや自作の床板を使用するのが理想的です。
このようなカスタムを加えることで、より快適な車中泊空間を実現できます。
車中泊に適したモデルか?法規・分類から確認
アトレーワゴンは「軽乗用車」扱いであり、車中泊を行う上で法的な問題はありません。
商用車ベースの「ハイゼットカーゴ」と違い、アトレーワゴンは乗用登録となるため、後部座席の安全性や快適装備も充実しています。
ただし、改造を行う場合は、車検適合性に注意が必要です。
特に、床張り加工やベッドキットの固定方法によっては「構造変更申請」が必要となるケースもあるため、事前確認が重要です。
一方で、アトレーワゴン純正のフラットモードを活かせば、構造変更なしでも快適な車中泊仕様にできます。
法的にも実用面でも、軽自動車でありながら高い自由度を持つモデルといえるでしょう。
車中泊仕様にするメリット・デメリット
アトレーワゴンを車中泊仕様にする最大のメリットは、「軽ワゴンとは思えない広さと使い勝手の良さ」です。
後席を倒して作るフルフラットスペースは、一般的な軽バンよりも快適で、寝返りも可能な余裕があります。
また、低燃費で維持費が安いため、長期の旅でも経済的に楽しめます。
しかし、軽自動車ゆえの限界もあり、断熱性能や静音性、収納力の面では工夫が必要です。
メリットとデメリットを理解し、自分の使い方に合わせたカスタムを行うことで、最適な車中泊環境を作ることができます。
メリット:フラット床・積載スペース・防水仕様など
アトレーワゴンの大きな魅力は、完全フラットになる床と広い荷室です。
この構造により、ベッドキットを設置しやすく、就寝スペースを確保しながら荷物も積載できます。
また、リア部分の床が防水仕様になっているため、濡れたキャンプ用品や靴を積んでも安心です。
コンパクトボディながらもスライドドアで出入りが容易で、狭いキャンプ場や道の駅でも取り回しやすい点も利点です。
燃費性能も良好で、車中泊を目的とした長距離移動でも経済的に運用できます。
デメリット:居住性・後席スペース・快適装備の限界
アトレーワゴンのデメリットとして、軽自動車特有の居住性の限界が挙げられます。
特に、断熱性や遮音性は普通車やキャンピングカーに比べると劣るため、夏場や冬場は対策が必要です。
また、後席を倒すことで荷室が広がる反面、シートの厚み分だけ完全なフラットにならない場合があります。
この点は、マットや床板を追加して解消するのが一般的です。
さらに、収納スペースが限られているため、荷物の整理には工夫が求められます。
それでも、コンパクトさと機能性のバランスを考えると、十分に実用的な車中泊車といえるでしょう。
車種比較:似た軽ワゴンと比べてどうか?
アトレーワゴンは、スズキのエブリイワゴンやホンダのN-VANなどとよく比較されます。
エブリイワゴンは広さと積載力に優れていますが、やや商用寄りの印象があり、乗り心地ではアトレーワゴンに軍配が上がります。
N-VANは助手席をフラットに倒せる点で車中泊向きですが、2名乗車時限定のレイアウトとなるため、汎用性はアトレーワゴンの方が高いです。
また、アトレーワゴンは静粛性と内装の質感が高く、快適性を重視したいユーザーに適しています。
燃費や維持費の面ではどの軽ワゴンも大差はありませんが、全体的な使い勝手のバランスが取れている点が、アトレーワゴンの強みです。
一方で、4WD仕様や安全装備面ではエブリイワゴンが優位な部分もあるため、車中泊の用途に応じて選ぶのが良いでしょう。
アトレーワゴンで車中泊するための準備・アレンジ術
アトレーワゴンを車中泊仕様にするためには、ベッドスペースの確保、断熱対策、電源確保の3つが重要なポイントです。
まずは、車内を完全にフラットにするためのベッドキットやマットレスを用意し、快適な寝床を整えることから始めましょう。
また、断熱シートやカーテンを使って外気や光を遮ることで、夏は涼しく冬は暖かく過ごせます。
さらに、モバイル電源やLEDライトを備えることで、夜間も安心して過ごせる環境が整います。
これらの工夫によって、アトレーワゴンは小型ながらも“動くミニキャンピングカー”のような快適空間に変身します。
ベッドキット・マットレス設置のポイント
アトレーワゴンの後部座席を倒すとフラットになりますが、シートの段差を埋めるためにはベッドキットを活用するのが理想的です。
市販のベッドキットは車種専用設計のものが多く、工具なしで簡単に取り付け可能なタイプもあります。
また、自作する場合は厚さ10mm以上の合板を使用し、折りたたみ式にすると積載スペースを確保しやすくなります。
マットレスは高反発ウレタンやインフレータブル式のキャンプマットを使うと、長時間の睡眠でも腰への負担が少なく快適です。
さらに、寝袋や毛布の組み合わせを季節に応じて調整すれば、一年を通して快適に車中泊が可能になります。
断熱・プライバシー・換気など快眠のための工夫
車中泊では、外気温や結露への対策が非常に重要です。
アトレーワゴンの窓には、サンシェードや断熱マットを装着することで、外気温の影響を大幅に軽減できます。
また、プライバシーを守るためには遮光カーテンやマグネット式の目隠しパネルが便利です。
さらに、夏場は車内温度の上昇を防ぐため、ポータブルファンやベンチレーターを併用すると快適に過ごせます。
冬場は結露防止として、除湿剤や窓拭きタオルを常備しておくと安心です。
これらの小さな工夫が、睡眠の質を高め、より快適な車中泊体験につながります。
電源・照明・収納スペース活用のアイデア
アトレーワゴンの車内にはシガーソケットが複数あり、簡単に電源を確保できますが、長時間の使用にはポータブル電源を用意するのがベストです。
最近では、500Wh以上の大容量タイプが人気で、スマホ充電やLEDライト、ミニ冷蔵庫の使用にも対応します。
照明は、USB給電式のLEDランタンを吊るすタイプや、マグネット付きのバーライトが便利です。
収納については、天井ネットやシートバックポケットを活用すると、限られた空間を有効に使えます。
また、車内レイアウトを変えやすくするために、収納ボックスや折りたたみテーブルを導入すると、利便性がさらに向上します。
電源と収納の工夫次第で、アトレーワゴンをまるで小型のキャンピングカーのように使いこなすことが可能です。
実践:アトレーワゴン車中泊のレイアウト例・シナリオ
車中泊を快適に楽しむためには、自分の目的に合わせたレイアウト設計が大切です。
アトレーワゴンは荷室の自由度が高く、1人旅からファミリー使用まで柔軟に対応できます。
ここでは、実際の使用シーンに合わせた3つのレイアウト例を紹介します。
それぞれの特徴を理解し、自分に合ったスタイルを見つけることで、車中泊の快適さが大きく変わります。
1〜2人旅向けベーシックレイアウト
1人または2人での車中泊には、シンプルなフラットベッドスタイルが最適です。
後席を倒してマットレスを敷き、片側に荷物スペースを設けるだけで、広々とした寝床が確保できます。
ベッド下には収納ボックスを配置し、着替えやキャンプ用品を整理しておくと便利です。
また、助手席を前倒しにすることで、長さをさらに確保でき、180cm以上の就寝スペースも可能です。
シンプルながらも機能的な構成で、軽自動車とは思えない快適な旅を実現できます。
荷物多め・アウトドアギア重視のレイアウト
キャンプや釣りなど、アウトドア用途でアトレーワゴンを使用する場合は、荷物の積載と就寝スペースの両立がポイントになります。
片側にベッドボードを設置し、もう一方のスペースに収納ボックスやキャンプギアを積む「片側就寝型レイアウト」が人気です。
このスタイルでは、車内での動線を確保しつつ、積載量を最大化できるのが利点です。
また、天井部分にネットを取り付けて軽い荷物を収納すれば、床面を有効に使えます。
就寝時には、荷物を前席や屋外に移動するだけで、フラットな寝床を簡単に展開可能です。
車中泊しながらアウトドアを楽しみたい人にとって、バランスの取れた実用的な構成といえるでしょう。
家族・ペット連れ・長期車中泊向けの工夫
家族やペットと一緒に車中泊を行う場合、空間の使い方に一工夫が必要です。
アトレーワゴンの車内幅は限られているため、2段ベッドボードや折りたたみ式ベッドを導入すると、スペースを効率的に活用できます。
子どもやペット用には、後部座席を利用した「ハーフベッド+収納エリア」スタイルがおすすめです。
また、長期滞在を想定する場合は、サブバッテリーやソーラーパネルを搭載し、冷蔵庫や電気ケトルを使えるようにしておくと快適です。
ペット連れなら、温度管理のために断熱対策を強化し、夏場の熱中症防止グッズも必須となります。
アトレーワゴンの柔軟な室内構成を活かせば、家族全員が安心して快適に過ごせる空間を作ることができます。
購入/導入時の注意点とコスト試算
アトレーワゴンを車中泊仕様にする際には、車両本体の選び方やカスタム費用をしっかり把握することが重要です。
中古車で安く入手して自作カスタムする方法もあれば、新車で快適装備付きグレードを選び、最低限のアレンジで運用する方法もあります。
いずれの場合も、走行距離・年式・改造歴などを事前に確認し、快適に長く使える一台を見極めましょう。
さらに、車中泊仕様のカスタム費用や維持費も含めて、トータルコストを把握しておくと安心です。
中古・新車で探す際の注意点(年式・走行・改造歴)
中古で購入する場合、アトレーワゴンは商用利用されていた個体も多く、走行距離が多い車両には注意が必要です。
特に、内装の傷みや床面のへこみなどは車中泊の快適性に直結します。
また、改造歴のある車は見た目が良くても、構造変更未申請の場合は車検が通らないケースもあります。
新車を購入する場合は、LグレードやRSグレードなどの上位モデルを選ぶと、安全装備や快適性が充実しています。
長距離車中泊を想定するなら、4WDやターボモデルの選択もおすすめです。
ベッドキット・断熱・電源設備の費用見込み
アトレーワゴンを本格的に車中泊仕様へ仕上げるには、ある程度の初期費用がかかります。
ベッドキットは市販品で約5〜8万円、自作なら2〜3万円程度で製作可能です。
断熱マットやカーテン類は2〜4万円、ポータブル電源やLED照明は合計で5万円前後が目安となります。
もし冷蔵庫や電子機器を使用する場合は、500Wh以上のポータブルバッテリーが必要で、これに7〜10万円程度の投資が必要です。
合計すると、快適な車中泊仕様を作るためにはおおよそ15〜25万円ほどの予算を見込むと良いでしょう。
ただし、DIYを活用すれば半額以下で済ませることも可能です。
維持費・税金・保険・車検で押さえておくこと
アトレーワゴンは軽自動車なので、維持費が非常に安い点が魅力です。
年間の自動車税は10,800円前後、車検も5万円前後で済みます。
保険料も普通車より安く、燃費性能も15〜17km/L程度と経済的です。
ただし、カスタム内容によっては重量が増えたり電装系に負担がかかる場合があるため、定期的な点検を怠らないことが大切です。
特に、電源装置やバッテリーを追加した際は安全確認を行い、専門店での施工を検討するのが安心です。
これらを把握したうえで計画的に運用すれば、アトレーワゴンは長く快適に車中泊の相棒として活躍してくれるでしょう。
まとめ
軽自動車ながら意外と大きな荷室とフラットな居住空間を持つアトレーワゴンは、車中泊仕様として十分に魅力的な選択肢です。
荷室幅や長さ、後席のアレンジ性・防水仕様など、車中泊に寄せた設計のポイントが複数あります。
ただし、後席の居住性や快適装備に関しては商用ベースの軽ワゴンゆえの制約もあるため、寝心地や換気、電源などの工夫がカギになります。
ベッドキットや断熱、電源設備などのカスタムを検討する際はコストも視野に入れ、目的(1〜2人旅・アウトドアギア積載・家族使用など)に応じたレイアウト設計が大切です。
購入前には年式・走行距離・改造歴・維持費などのチェックを怠らず、車中泊仕様として長く活用できる一台を選びましょう。
車中泊の旅が、アトレーワゴンならより身近で快適なものになるはずです。

