エブリイは軽バンの中でも車中泊との相性がとても良く、広い荷室やカスタムしやすい構造を活かして自分だけの旅仕様車を作れるのが大きな魅力です。
本記事では、エブリイを車中泊仕様に仕上げたい人のために、内装・外装カスタムの方法、必要なアイテム、費用の目安、実例まで幅広く解説します。
初めて車中泊カスタムを行う初心者でも迷わないよう、ベッド作りや収納設計、断熱施工、電源の準備など、具体的なポイントを分かりやすく整理しています。
あなたのエブリイを快適な旅の相棒にするためのヒントを、ぜひこの記事から見つけてみてください。
エブリイを車中泊仕様にカスタムする際の基本ポイント
エブリイは軽バンの中でも車中泊に適した車種として高い人気を誇ります。
その理由は、荷室空間の広さやフラットな床構造、そしてカスタムパーツの豊富さにあります。
車中泊に向けたカスタムを行う際には、まずエブリイの特徴を理解し、自分の旅行スタイルや用途に合わせて必要な設備を選定することが重要です。
特に、安全性や法的なルールを事前に押さえておくことで、快適かつ安心して車中泊を楽しむことができます。
基本ポイントを理解することで、無駄な費用や手間を省き、理想の車中泊仕様に近づけることができるでしょう。
エブリイが車中泊に向いている理由
エブリイは軽自動車の中でも荷室が広く、車中泊に必要なフラットスペースを確保しやすい車種です。
また、後部座席を倒した際に段差が少ないため、ベッドキットなどの設置がスムーズに行える点も魅力です。
さらに、カスタムパーツや専用アクセサリーが豊富に市場で提供されており、自作派にもショップ依頼派にも適した環境が整っています。
燃費性能も良好で、長距離移動にも向いているため、車中泊旅を頻繁に行う人にとっても安心の選択肢となります。
車中泊向けに選ぶべきエブリイのグレードと型式の特徴
エブリイには商用モデルと乗用モデルがありますが、車中泊を重視する場合は、荷室の広さとフルフラット性が高い商用モデルの「エブリイバン」が特におすすめです。
また、型式によっては荷室寸法が微妙に異なるため、ベッドキットや収納の設置計画を立てる際には型式ごとの違いを把握しておくと良いでしょう。
ターボモデルは走行性能が高いため、山道や長距離移動が多い利用者に適しています。
一方で、NAモデルは燃費重視のユーザーに向いており、維持費を抑えながら車中泊を楽しみたい人に人気があります。
カスタム前に確認すべき安全性・法的ルール
車中泊カスタムを行う際には、まず法的ルールや安全対策を確認することが重要です。
特に、電源の増設やシートの取り外しなど、一部の作業は法規上の制限があるため注意が必要です。
また、車両重量の増加は燃費や走行性能に影響し、場合によっては車検に影響を及ぼす可能性もあります。
断熱材や電装品の施工は、火災リスクを避けるためにも専門知識が必要となるケースがあるため、DIYに不安がある場合は専門ショップに依頼することをおすすめします。
これらのポイントを理解した上で安全にカスタムを進めましょう。
エブリイ車中泊カスタムの内装づくり
エブリイを車中泊仕様にする上で、内装カスタムは最も重要なポイントです。
まずは就寝スペースとなるベッドの確保、次に快適性を上げる断熱や遮光、そして荷物を整理する収納システムが欠かせません。
エブリイは荷室が広く、内装パネルもフラット構造のため、これらの作業が比較的行いやすい車種といえます。
また電源確保や照明の追加など、長期車中泊に向けた設備を整えることで、より実用性の高い空間になります。
ここでは内装カスタムの基本と実践的なポイントを順に解説します。
フルフラットベッドを実現するための方法と選び方
エブリイで快適な車中泊を行うには、まずフルフラットのベッド環境を整えることが最優先です。
純正シートを倒すだけでは段差や傾斜があるため、市販のベッドキットを使うか、DIYで床を嵩上げする方法が一般的です。
ベッドキットは設置が簡単で、収納スペースを兼ね備えているタイプも多く、初心者にとって扱いやすい選択肢といえます。
DIYの場合は、合板と2×4材を使用したフレーム作りが主流で、車内の寸法に合わせて自由にレイアウトできる点が魅力です。
就寝人数や体格に合わせた幅の確保、マットレスの厚みなども快適性に直結しますので、用途に合わせて最適な仕様を選びましょう。
収納スペースを最大化するレイアウト設計
車中泊では限られたスペースを効率よく使うため、収納設計が非常に重要になります。
エブリイは天井が高く、ボディ形状も四角いため、壁面収納や上部棚の設置がしやすい点が特徴です。
ベッド下収納は最も利用頻度が高く、就寝時には邪魔にならず、日中は必要な荷物をすぐに取り出せるため便利です。
また、折りたたみ式のテーブルや脱着できる収納ボックスを活用することで、レイアウトを柔軟に変更しながら快適に過ごせます。
キャンプ用品・調理道具・衣類など、使う頻度に応じて収納場所を決める“ゾーニング”も効率化のポイントです。
断熱・遮光カスタムで室内環境を快適にする手順
車中泊では、季節や環境によって車内温度が大きく変化するため、断熱と遮光は非常に重要なカスタムです。
まずは窓部分に遮光性の高いシェードを設置し、外気の影響を最小限に抑えることが基本となります。
さらに、内装パネルを外して断熱材を施工すると、夏は暑さを抑え、冬は暖かさを保つことで快適性が大幅に向上します。
使用する断熱材は発泡ウレタンやスタイロフォームなどが一般的で、軽量かつ施工しやすい点が魅力です。
遮光カーテンやマグネット式シェードを併用することで、プライバシー保護にもつながります。
車内で快適に過ごすための電源・バッテリー構築
長期の車中泊を想定する場合、電源の確保は必須と言っても過言ではありません。
ポータブル電源を活用する方法が最も手軽で、スマホ充電・冷蔵庫・照明など必要な機器を問題なく使うことができます。
より本格的に車中泊を楽しむなら、サブバッテリーシステムを構築し、走行充電やソーラーパネルを組み合わせる方法が有効です。
電装系のカスタムは誤った施工が火災リスクにつながるため、DIYが不安な場合は専門店に依頼するのが安心です。
また、電力消費を抑えるためにLED照明の追加を検討することも有効です。
カーテン・シェードなどプライバシー確保の工夫
快適に車中泊を行うためには、プライバシーを保護するための装備も必要不可欠です。
マグネット式のサンシェードは装着が簡単で、断熱効果も兼ね備えているため人気があります。
カーテンレールを設置して車内を仕切ることで、就寝スペースと荷物置き場を分けるなど、より快適なプライベート空間を作ることが可能です。
外部からの視線を遮ることは防犯面でも有効で、特に夜間は車内が明るくなるため遮光対策は欠かせません。
デザイン性と機能性を両立したカーテンを選ぶことで、車内の雰囲気を損なわずに快適性を向上できます。
外装カスタムで車中泊性能を上げるアイデア
エブリイをより快適な車中泊仕様にするためには、内装だけでなく外装カスタムも重要なポイントです。
外装を工夫することで積載力を増やしたり、アウトドア空間を拡張したりと、車中泊の幅が大きく広がります。
また走行性能を強化するカスタムは、長距離移動や悪路走行時のストレスを軽減し、安全性を高める効果もあります。
ここでは、外装カスタムの中でも特に車中泊との相性が良いおすすめの方法を解説します。
ルーフキャリア・ルーフボックスの活用方法
エブリイは車内空間が広いとはいえ、長期車中泊では荷物量が増えがちです。
ルーフキャリアを装着すれば、テントやチェア、クーラーボックスなどの大型荷物を屋根上に積載でき、車内スペースを効率的に使えます。
さらに、ルーフボックスを併用することで雨天時でも荷物を濡らさずに収納できるため、アウトドアが多いユーザーに特に人気があります。
ただし、ルーフ上への積載量が増えると車の重心が高くなり、走行時の安定性が低下する可能性があるため、重量配分には注意が必要です。
オーニング・タープで拡張するアウトドア空間
車中泊の快適性を向上させる上で、車外空間をどう使うかは非常に重要です。
オーニングやタープを設置することで、日除けや雨避けとしての機能を持つ屋外リビングスペースを簡単に作ることができます。
特に長期滞在を想定する場合は、車外での食事や作業がしやすくなるため、オーニングの存在は大きなメリットになります。
軽量タイプや左右両側に取り付け可能なモデルも増えており、車中泊スタイルに合わせて選べる幅が広い点も魅力です。
タイヤ・サスペンション交換で走行安定性を高める
エブリイは商用車ベースのため、純正状態でも実用的な走行性能を備えていますが、車中泊仕様にカスタムする場合はさらに安定性を向上させるカスタムも効果的です。
タイヤをオールシーズンやオフロード向けに変更することで、悪路の走行性能が改善され、アウトドアフィールドでの安心感が増します。
また、サスペンションの強化やリフトアップを行うと、走破性が向上するだけでなく、積載時の安定性も高くなります。
ただし、過度なリフトアップは車検対応や走行安定性に影響する可能性があるため、専門ショップで相談しながら最適な仕様を選ぶことが大切です。
外装ガード・エアロなど耐久性を高める装備
長距離の車中泊旅やオフロード走行を視野に入れるなら、外装ガードやエアロパーツの追加も検討する価値があります。
フロントガードやリアガードは飛び石や小枝からボディを守り、車両の耐久性を高める効果があります。
また、サイドステップやマッドガードを追加することで、乗降しやすさや泥ハネ防止といった実用的なメリットも得られます。
エアロパーツはデザイン性向上だけでなく走行時の安定性に貢献する場合もありますが、装着時は空力や重量を考慮して選ぶことが必要です。
快適な車中泊のためのおすすめ装備・便利アイテム
車中泊をより快適にするためには、カスタムに加えて便利なアイテムを取り入れることも非常に重要です。
特にエブリイのような軽バンでは、限られた空間を最大限に活かすため、軽量でコンパクト、かつ多機能なアイテムが役立ちます。
ここでは、就寝環境から調理器具、季節対策まで、車中泊にあると便利なアイテムを紹介します。
就寝環境を整える寝具・マット・ブランケット
快適に眠れる環境を整えることは、車中泊の満足度を大きく左右します。
エアマットや折りたたみマットは設置が簡単で、ベッドキットと併用することで寝心地が大幅に向上します。
また、季節に応じて寝袋やブランケットを使い分けることで、寒暖差の激しい環境でも快適な睡眠が確保できます。
湿気対策にはシーツや吸湿性の高いマットを利用することで、車内の蒸れを防ぎ、快適な環境を維持できます。
車内調理に役立つキッチン用品・ミニ家電
車中泊での食事は大きな楽しみの一つです。
クッカーセットやコンパクトバーナー、ポータブル冷蔵庫があると、料理の幅が広がり自炊がしやすくなります。
特にポータブル冷蔵庫は夏場の車中泊では非常に役立ち、食材の鮮度を保つ効果があります。
車内で家電を使用する場合は、電源容量に注意しながら、ポータブル電源やサブバッテリーをうまく活用することが重要です。
長期車中泊に必要な収納・整理アイテム
長期の車中泊では、荷物が増えるため整理整頓が欠かせません。
折りたたみ式の収納ボックスや吊り下げ棚は、スペースを有効活用しながら荷物を整頓できる便利アイテムです。
また、収納を「使用頻度別」に分類しておくことで、必要なものを素早く取り出せるようになり、車内でのストレスが減ります。
ベッド下の空間は特に収納に適しており、衣類や調理器具などをまとめて入れておくことで効率的に整理できます。
暑さ・寒さ対策に役立つグッズ
車中泊では季節ごとの気温差が大きいため、暑さ・寒さ対策のアイテムは必須です。
夏場はUSB扇風機やポータブルクーラー、断熱シェードなどが効果的で、車内の熱気を逃がすために網戸付きウインドウパネルを使うのも良い方法です。
冬場は電熱ブランケットや湯たんぽ、断熱マットを併用することで暖かさを確保しやすくなります。
また、結露を防ぐための吸湿材や除湿剤も季節を問わず役立つアイテムです。
季節に応じた装備を準備しておくことで、エブリイでの車中泊を一年中快適に楽しむことができます。
エブリイ車中泊カスタムの費用と予算の考え方
車中泊カスタムは、やり方によって費用が大きく変動するのが特徴です。
DIYで必要最低限の装備を整える場合と、ショップに依頼して本格的なカスタムをする場合では、総額が数万円〜数十万円以上と大きく異なります。
まずはどこまでの快適性を求めるのか、どれくらいの頻度で車中泊を行うのかを明確にすることで、無駄のない予算設計ができるようになります。
ここでは、DIYとショップ依頼の費用目安、そして節約しながら満足度を高めるポイントを紹介します。
DIYでかかる費用の目安と必要な道具
DIYでエブリイを車中泊仕様にする場合、費用を抑えながら自分好みの仕様を実現できるのが大きな魅力です。
例えば、ベッドキットを自作する場合は、合板・木材・工具などを含めて1万〜3万円程度が一般的な目安です。
断熱材や遮光カーテンの設置も比較的低コストで、全体を通して5万〜10万円の予算で基本的な車中泊環境を整えることができます。
工具としては、電動ドライバー、のこぎり、メジャー、サンダーなどが揃っていれば充分です。
DIYを楽しみながらコストを抑えたい人に最適な選択肢といえます。
ショップ依頼の費用相場と選び方
ショップに依頼して本格的な車中泊カスタムを行う場合、費用は内容に応じて大きく変わります。
ベッドキットや収納棚の取り付けだけであれば5万〜15万円程度、本格的な電装設備や断熱施工まで含めると30万〜70万円ほどが一般的です。
ショップを選ぶ際は、過去の施工事例や評判、アフターサポートの充実度を確認することが重要です。
特に電装系のカスタムは安全性に直結するため、経験豊富なショップに依頼することで安心して長期車中泊を楽しめます。
費用を抑えつつ満足度を上げるカスタムのコツ
予算を抑えながら満足度を高めるためには、「優先順位をつけてカスタムする」ことが最も重要です。
まずはベッド・収納・遮光など、快適性に直結する部分から整え、後から電源や外装カスタムを追加していく方法がおすすめです。
また、市販品とDIYを組み合わせることで費用を大きく抑えることができ、特に収納や小物はDIYで十分対応可能です。
必要に応じて段階的にカスタムを進めれば、コストを最小限にしつつ納得のいく車中泊仕様が完成します。
エブリイ車中泊カスタムの実例紹介
実際のカスタム例を見ることで、理想のレイアウトや必要な装備がより明確になります。
エブリイはカスタムの自由度が非常に高く、ソロ向けのミニマム構成からファミリー向けの広々レイアウトまで、幅広いスタイルに対応できます。
ここでは、目的・人数・予算別のカスタム事例を紹介し、あなたの理想のカスタム像をイメージしやすくします。
予算別のリアルなカスタム事例
低予算(〜5万円)の場合、ベッド構築と遮光のみの最小限カスタムが中心で、DIYメインで楽しみながら仕上げるスタイルが一般的です。
中予算(5万〜20万円)では、ベッドキットや収納棚、電源設備などが加わり、長期車中泊も快適に行えるレベルになります。
高予算(20万〜50万円以上)では、電装フルセット、断熱フル施工、外装カスタムまで加えた本格仕様に進化します。
ソロ向け・夫婦向け・ペア向けレイアウト例
ソロ向けは片側ベッド+収納スペースのシンプル構成が多く、広い作業スペースを確保できるのが魅力です。
夫婦やペア向けはダブルサイズのベッドを中央に配置し、左右に収納を分けるレイアウトが人気です。
長期旅を前提とする場合は、ベッド下の大容量収納が特に重宝されます。
アウトドア重視・居住性重視など目的別カスタム例
アウトドア重視なら外装カスタムとしてルーフキャリアやオーニングを追加し、装備を多く積める仕様が向いています。
居住性重視なら断熱・遮光・電源などを中心に整え、室内を快適に過ごせる環境を作ることが大切です。
旅のスタイルに合わせて柔軟にカスタムできる点が、エブリイ車中泊の大きな魅力です。
まとめ
エブリイは車中泊との相性が良く、工夫次第で快適な旅仕様へと大きく進化させることができる車です。
本記事では、エブリイが車中泊に向いている理由から、内装カスタムの具体的な方法、外装の拡張、便利アイテム、費用の考え方、さらには実際のカスタム事例まで総合的に解説しました。
ベッドの設置や収納の最適化、断熱・遮光対策、電源の確保といった基本的なポイントを押さえることで、長期旅でも快適な空間を作ることが可能です。
また、外装カスタムやルーフキャリア、オーニングなどを組み合わせれば、アウトドアの幅がさらに広がり、楽しみ方も多様になります。
エブリイの強みは、自由度が高く、自分のライフスタイルに合わせてカスタムできる点です。
あなたの理想の車中泊カーづくりに、この記事が少しでも役立てば幸いです。

