車中泊では、寝るスペースを広く取ろうとすると荷物の置き場所が減りやすく、収納を優先すると今度はベッドが狭くなりがちです。そこで活用したいのが、デッドスペースになりやすいベッド下の収納スペースです。
ただし、単純に大きな収納ケースを並べれば使いやすくなるわけではありません。ベッドの高さ、バックドアやスライドドアからの取り出しやすさ、荷物を使う順番まで考えて配置することが大切です。
この記事では、車中泊のベッド下収納を使いやすくする考え方から、収納ケースや引き出しの選び方、ベッド高さの決め方、荷物の配置方法、DIYするときのポイントまで詳しく解説します。
- 車中泊のベッド下収納は「容量」より取り出しやすさが重要
- 車中泊のベッド下収納を作る前に測りたい4つの寸法
- 車中泊のベッド下で使いやすい4つの収納方法
- ベッド下収納は使う場所と頻度で3つに分ける
- 車中泊のベッド高さは収納ケースだけで決めない
- 収納ケースを買うだけでもベッド下は使いやすくできる
- ベッド下収納をDIYするなら分割できる構造が便利
- 車中泊のベッド下収納で走行前に確認したいこと
- 軽バンのベッド下収納は高さを活用しやすい
- ミニバンのベッド下収納はドアからのアクセスを意識する
- SUVや乗用車は低いベッド下を細かく使う
- 車中泊のベッド下収納でありがちな5つの失敗
- 車中泊のベッド下収納をさらに使いやすくするアイデア
- 車中泊のベッド下収納でよくある質問
- 車中泊のベッド下収納は出し入れの動線まで考えると使いやすい
車中泊のベッド下収納は「容量」より取り出しやすさが重要
車中泊のベッド下はまとまった収納スペースを確保しやすいため、キャンプ用品や着替え、調理道具などを収納する場所として便利です。
しかし、空間を限界まで収納で埋めると、奥の荷物を取るために手前のケースを全部動かすことになり、かえって使いにくくなります。
車中泊では「どれだけ入るか」だけでなく「必要な物をすぐ取り出せるか」で収納を考えるのがポイントです。
| 重視するポイント | ベッド下収納の考え方 |
|---|---|
| 収納量 | 高さと奥行きを無駄なく使う |
| 取り出しやすさ | バックドア側やスライドドア側から引き出せる配置にする |
| 整理しやすさ | 用途ごとにケースを分ける |
| 走行時の安全 | ケースや荷物が動かないよう固定する |
| 就寝時の快適さ | 収納を高くしすぎず、ベッド上の空間も確保する |
車中泊のベッド下収納を作る前に測りたい4つの寸法
ベッド下収納で失敗しやすい原因のひとつが、収納ケースを先に購入してしまうことです。
同じ車種でもシートの位置やベッドの構造によって使えるスペースは変わるため、まず車内を実測してから収納用品を選びましょう。
床からベッド天板までの高さ
最初に確認したいのが、床からベッドの天板までの高さです。この寸法が、そのまま収納ケースを入れられる高さになるわけではありません。
フレームや補強材、天板の厚みなどが内側へ張り出している場合があります。ケースを出し入れするための余裕も必要なので、実際に使える高さをベッドの内側から測ることが大切です。
タイヤハウスの間と車内の横幅
軽バンやミニバンでは、荷室の左右にタイヤハウスが張り出している車種があります。
車内の最大幅だけを測って収納ケースを選ぶと、タイヤハウス部分に当たって入らないことがあります。床付近、タイヤハウス付近、ベッド付近など、複数の高さで横幅を測っておくと安心です。
バックドア開口部の高さと幅
ベッド下の空間には収まっても、バックドア側から収納ケースを出せなければ使い勝手が悪くなります。
特に大型コンテナや引き出し収納を使う場合は、収納場所の寸法だけでなく出し入れする開口部の寸法も確認しておきましょう。
ベッド上から天井までの高さ
収納量を増やすためにベッドを高くすると、ベッド上の居住空間が狭くなります。
収納ケースだけを基準に高さを決めず、マットを敷いた状態で座ったり寝返りを打ったりできるかも確認しましょう。仮の台を置き、実際の高さを再現してからベッドを作ると失敗を減らせます。
車中泊のベッド下で使いやすい4つの収納方法
ベッド下収納には、コンテナ、引き出し、ソフトバッグなどさまざまな方法があります。
どれかひとつに統一する必要はありません。荷物の種類や使用頻度に合わせて組み合わせると、限られた空間を使いやすくできます。
| 収納方法 | メリット | 向いている物 |
|---|---|---|
| フタ付き収納ケース | 積み込みや取り外しが簡単 | 衣類、食器、キャンプ用品 |
| 引き出し収納 | 奥の物まで取り出しやすい | 調理道具、小物、日用品 |
| オープン収納 | すぐに取り出せる | 靴、サンダル、頻繁に使う道具 |
| ソフトバッグ | 形を変えやすく隙間を使える | 衣類、寝具、タオル |
フタ付き収納ケースならレイアウト変更が簡単
初めてベッド下収納を作るなら、まずは市販の収納ケースを使う方法が取り入れやすいでしょう。
車から降ろしてそのまま持ち運べるため、キャンプ場や自宅でも使えます。ベッドを作り替えたときにも配置を変更しやすく、車中泊スタイルが固まっていない人にも向いています。
ケースを選ぶときは容量だけを見るのではなく、取っ手の位置やフタの開け方にも注目しましょう。
引き出し収納ならベッドを動かさず荷物を取れる
長期間の旅行や車中泊の回数が多い場合は、引き出し式にすると荷物を取り出しやすくなります。
バックドアを開けて引き出せるようにしておけば、ベッドのマットや寝具を片付けなくても荷物へアクセスできます。
ただし、引き出し自体の重量やレール、枠のスペースが必要になるため、収納容量だけならシンプルなケース式のほうが有利な場合もあります。
ソフトバッグなら小さな隙間まで使いやすい
ベッド下にはフレームや車体の凹凸があり、四角い収納ケースだけでは使い切れないスペースが残ることがあります。
衣類やタオル、予備の寝具などはソフトバッグへ入れておくと、ケースが入らない隙間にも収納できます。
ハードケースとソフトバッグを組み合わせることで、スペースを無理なく使いやすくなります。
オープン収納は使用頻度の高い物に便利
すべての荷物をフタ付きケースへ入れると、毎回ケースを開ける作業が増えます。
靴やサンダル、タオルなど頻繁に使う物は、浅いトレーやカゴへまとめておくのも便利です。ただし走行時に飛び出さないよう、収納場所や固定方法を考えておきましょう。
ベッド下収納は使う場所と頻度で3つに分ける
車中泊の収納を使いやすくするには、荷物の種類だけでなく「どこで使うか」も重要です。
バックドア、スライドドア、車内のどこから取り出すのかを決めておくと、毎回荷物を入れ替える手間を減らせます。
バックドア側には屋外で使う物を収納する
バックドア側には、キャンプチェアやテーブル、調理器具、アウトドア用品など、車外で使う物をまとめると便利です。
到着後にバックドアを開けるだけで取り出せるため、ベッド上へ荷物を移動させる必要がありません。
スライドドア側には日常的に使う物を置く
着替えやタオル、洗面用品など頻繁に使う物は、スライドドアから手が届く場所へ配置すると使いやすくなります。
特に連泊では、毎日使う物がベッド下の奥にあるだけで出し入れが面倒になります。使用頻度が高い物ほど入口に近い場所へ配置するのが基本です。
中央や奥には使用頻度の低い物を収納する
予備の衣類や交換用の寝具、予備のキャンプ用品などは、ベッド下の中央や奥でも大きな問題になりにくいでしょう。
奥行きのあるベッド下では、手前に毎日使う物、奥に予備用品というように役割を分けると整理しやすくなります。
車中泊のベッド高さは収納ケースだけで決めない
ベッド下収納を増やしたいと考えると、できるだけ高いベッドを作りたくなります。しかし、ベッドを高くしすぎると車内で座りにくくなり、乗り降りもしにくくなります。
反対に低すぎると、大型の収納ケースやキャンプ用品を入れられません。
ベッドの高さを決めるときは、次の項目をまとめて確認しましょう。
- 収納したい荷物の高さ
- 収納ケースを出し入れするための余裕
- ベッドフレームや補強材の厚み
- マットレスや敷物の厚み
- ベッド上で座ったときの頭上空間
- 寝返りや乗り降りのしやすさ
収納したいケースを先に仮置きし、その上に板やマットを載せて実際に座ってみると、自分に合った高さを判断しやすくなります。
収納ケースを買うだけでもベッド下は使いやすくできる
車中泊のベッド下収納というと本格的なDIYを想像しがちですが、必ずしも引き出しや収納ボックスを自作する必要はありません。
ベッドフレームの下へ市販ケースを並べるだけでも、十分に実用的な収納スペースを作れます。
同じサイズのケースでそろえる
複数の収納ケースを使う場合は、できるだけ高さや奥行きを統一すると整理しやすくなります。
ケースごとにサイズが違うと隙間が増えたり、奥のケースだけ取り出しにくくなったりします。
「衣類」「調理用品」「電気用品」「予備品」のようにケースごとに役割を決めておくのもおすすめです。
中身が分かるようにラベルを付ける
同じケースを並べる場合は、外から中身が分からなくなることがあります。
毎回すべてのケースを開けなくても済むよう、ケースの正面や取っ手付近へ中身が分かる表示をしておくと便利です。
ケースの向きを統一する
フタの開く方向や取っ手の向きをそろえておくと、狭い車内でも出し入れしやすくなります。
バックドアから使うケースとスライドドアから使うケースでは、あえて向きを変える方法もあります。自分が荷物を取り出す位置を基準に決めましょう。
ベッド下収納をDIYするなら分割できる構造が便利
木材やパイプを使って車中泊ベッドをDIYする場合は、収納量だけでなくメンテナンスや積み替えのしやすさも考えたいところです。
大きな一体型にすると丈夫に作りやすい反面、車外へ出したいときに扱いにくくなります。
天板を分割すると収納へアクセスしやすい
ベッド天板を複数に分けておけば、一部分だけ持ち上げて上から荷物を取ることもできます。
バックドアから引き出せない荷物や、使用頻度の低い予備用品の収納にも便利です。
長い物専用のスペースを残しておく
キャンプ用品には、テーブルやポールなど細長い物があります。
ベッド下を小さな収納ケースだけで埋めてしまうと、こうした長物の置き場所に困ります。片側に細長い空間を残すなど、収納物の形に合わせたレイアウトを考えましょう。
最初から作り込みすぎない
実際に車中泊をすると、「ここから荷物を取りたい」「このケースは奥でよかった」など、使う前には分からなかった点が出てきます。
最初は移動できるケースを中心に構成し、使い方が固まってから引き出しや棚を追加するほうが調整しやすいでしょう。
車中泊のベッド下収納で走行前に確認したいこと
車内収納では、停車中の使いやすさだけでなく走行中の状態も重要です。
急ブレーキやカーブなどで荷物が動かないようにし、運転操作や周囲の確認を妨げない配置にしておきましょう。
- 収納ケースが前後左右へ大きく動かないか確認する
- 重い荷物を不安定な場所へ積み重ねない
- 運転席や助手席の足元へ荷物が移動しないようにする
- ドアやバックドアの開閉を妨げないようにする
- 後方確認に必要な視界を考えて荷物を配置する
- ベッドフレームや天板にぐらつきがないか確認する
特に重量のある荷物は、できるだけ低い位置へ安定させて収納すると扱いやすくなります。
軽バンのベッド下収納は高さを活用しやすい
軽バンは荷室の天井が比較的高い車種が多く、ベッドを少し高めに設置して下を収納にするレイアウトと相性があります。
キャンプ用品や収納ケースをベッド下へ集約できれば、ベッド上を就寝専用スペースとして使いやすくなります。
一方で車内の横幅は限られるため、大型ケースをひとつ置くより、複数のケースへ分けたほうが隙間を調整しやすい場合があります。
ミニバンのベッド下収納はドアからのアクセスを意識する
ミニバンではバックドアだけでなく、左右のスライドドアを収納の出入口として活用できます。
バックドア側にはアウトドア用品、スライドドア側には着替えや日用品というように分けると、ベッドを展開した状態でも荷物を取り出しやすくなります。
純正シートを残したままベッドを作る場合は、シートのスライドや折りたたみを妨げない収納サイズを選ぶことも重要です。
SUVや乗用車は低いベッド下を細かく使う
SUVやステーションワゴンなどは、軽バンと比べてベッド上の高さを確保しにくい場合があります。
そのため、大型コンテナを入れることにこだわらず、薄型ケースやソフトバッグを活用すると収納しやすくなります。
工具、充電ケーブル、調理用品、衣類などを薄いケースへ分けて収納すると、低いスペースも有効活用できます。
車中泊のベッド下収納でありがちな5つの失敗
ベッド下収納は広ければ便利というものではありません。使い方まで考えずに作ると、収納量は増えても車中泊そのものが不便になる場合があります。
失敗①:ベッドを高くしすぎる
大きな収納ケースを入れるためにベッドを高くしすぎると、起き上がったときに頭が天井へ近づき、着替えや荷物整理がしにくくなります。
収納量と居住性のバランスを確認して高さを決めましょう。
失敗②:奥行きの長すぎるケースを選ぶ
ベッド下いっぱいの長い収納ケースは容量を確保できますが、引き出すためにはケースと同程度の空間が必要です。
駐車場所によってはバックドア後方のスペースを十分確保できないこともあるため、複数の短いケースへ分けたほうが扱いやすい場合があります。
失敗③:毎日使う物を一番奥へ入れる
使用頻度を考えずに収納すると、毎回ほかの荷物を動かすことになります。
歯ブラシやタオル、着替え、充電用品など頻繁に使う物は、ベッド下の奥ではなく入口に近い場所や別の小物収納へ置くと快適です。
失敗④:空間を収納で埋め尽くす
ベッド下へケースを隙間なく配置すると収納量は増えますが、予定外の買い物や濡れた靴などを一時的に置く場所がなくなります。
少し空きスペースを残しておくと、旅行中の荷物の増減にも対応しやすくなります。
失敗⑤:収納だけを考えて寝具の湿気対策を忘れる
ベッド下を完全に荷物で埋めると、マットや寝具を乾かしたり持ち上げたりしにくくなります。
車中泊後は寝具を乾燥させやすいよう、天板を外せる構造にしたり、マットを持ち上げられる余裕を残したりすると管理しやすくなります。
車中泊のベッド下収納をさらに使いやすくするアイデア
基本的な収納が完成したら、小さな工夫を加えることで使い勝手をさらに高められます。
- ケースごとに用途を決めてラベルを付ける
- 暗い場所でも中身が分かるよう整理する
- 滑り止めを使ってケースの移動を抑える
- 汚れやすい物と衣類を別ケースにする
- 濡れた物を入れるトレーやバッグを用意する
- 予備スペースをひとつ残しておく
- ベッド横に小物用ポケットを追加する
収納用品を増やすことより、今ある荷物を「どこで、いつ使うか」で分類するほうが車内は整理しやすくなります。
車中泊のベッド下収納でよくある質問
ベッド下は何cmくらいの高さが使いやすいですか?
一律に適した高さはありません。車内の天井高、マットの厚み、収納したい物、ベッド上での過ごし方によって変わります。
収納ケースだけを基準にせず、ケースを仮置きした状態でベッド上の頭上空間も確認して決めるのがおすすめです。
ベッド下収納は引き出しとコンテナのどちらが便利ですか?
取り出しやすさを重視するなら引き出し式、レイアウト変更や車外への持ち運びを重視するならコンテナ式が便利です。
よく使う小物だけ引き出しにして、大型用品はコンテナにするなど併用する方法もあります。
ベッド下に衣類を収納しても大丈夫ですか?
衣類は比較的収納しやすい荷物です。ソフトバッグやケースへまとめれば、ベッド下の隙間も活用できます。
濡れた用品や汚れた靴などとは分けて収納すると管理しやすくなります。
100均の収納グッズも車中泊で使えますか?
小物の整理には活用できます。充電ケーブル、洗面用品、調味料など細かい物を分類する用途に便利です。
大型用品は丈夫なケース、小物は小さなボックスというように役割を分けると整理しやすくなります。
重い荷物はベッド下のどこへ置けばいいですか?
重い荷物は高い場所へ積み上げず、低い位置で安定させることが大切です。
走行中に動かないよう固定し、運転席側へ滑り込んだりドアの開閉を妨げたりしない配置にしましょう。
寝るときに必要な物もベッド下へ入れたほうがいいですか?
必ずしもベッド下へ入れる必要はありません。スマートフォン、ライト、ティッシュ、飲み物など就寝中に使う物までベッド下へ収納すると、夜中に取り出しにくくなります。
就寝中に使う小物は枕元やベッド横のポケットへ置き、ベッド下は大きな荷物を中心にすると使いやすくなります。
車中泊のベッド下収納は出し入れの動線まで考えると使いやすい
車中泊のベッド下は、寝床を狭くせずにまとまった収納場所を確保できる便利なスペースです。
収納ケースを購入する前に車内寸法を測り、バックドア側、スライドドア側、奥側で収納する物を分けると使いやすくなります。特に使用頻度の高い物を取り出しやすい場所へ置くことが、快適な車中泊につながります。
また、ベッドを高くしすぎると居住性が落ちるため、収納量だけで高さを決めないことも重要です。最初から大型収納を作り込むのではなく、市販ケースなどで試しながら自分の車と旅のスタイルに合うレイアウトへ調整していきましょう。

